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初体験-落語協会定席 [落語]

私が都内定席へ通うようになったのは大学入学後のことで、その一番最初が新宿末広亭での東京太師の漫談であったことは既に書いたとおりである。寄席に通うようになったといっても、カネのない学生時代のこと。そんなに頻繁に通っていたというわけでもなかったが、行くのはいつも末広亭で、どういうわけかいつも落語芸術協会の興業だった。

昭和60年代の落語芸術協会は毎度毎度、大看板が総出演という感じの顔付けで、米丸、柳昇、文治、助六、圓右、小南、夢楽、小圓馬、柳好といった師匠方がほとんど毎回出ていた。まさに寄席に全力投球という感じで、それはそれは面白かった。

当時、落語芸術協会は末広亭と浅草演芸ホールしか定席に出ておらず、自ずと密度の濃い番組になっていたのかもしれない。逆に、落語協会は都内4つの定席全てに出演し、うち鈴本演芸場と池袋演芸場は毎回出演という状況で、大看板が分散し、顔付けは非常に地味なことが多い印象があった。こういうことも私が落語協会を敬遠し、落語芸術協会の定席へばかり通った理由となっていたような気がする。

というわけで、私は学生時代、一度も落語協会の定席へは行っていない。私の落語協会の初体験は平成6年5月上席(浅草演芸ホール)であった。社会人になって、東京での研修に参加していた時のことだ。日付は失念したが、日曜日で、昼の部開口一番から夜トリまで全部観ている。お目当ては昼トリの木久蔵師だったが、その他にもこの日初めて聴いた噺が多く、生之助師「からぬけ」、文朝師「平林」、正雀師「紙入れ」などは感動した覚えがある。また、ニューマリオネットのあやつり人形は懐かしさで(私はまだ若かったのだが・・・)涙が出てきたほどだった。手元に当日のパンフレットと若干のメモがあるのでそれを記録しておきたい。

平成6年5月上席、浅草演芸ホール

昼の部

落語 三遊亭ぐん丈

落語 三遊亭歌せん

落語 林家きく姫「新聞記事」

落語 桂藤兵衛

粋曲 柳家亀太郎(ペペ桜井の代演)

落語 金原亭伯楽

落語 林家時蔵(柳家さん吉の代演)

奇術 アサダ二世(大空遊平・かほりの代演)

落語 三遊亭生之助「からぬけ」(桂文生の代演)

落語 桂文朝「平林」

あやつり人形 ニューマリオネット

落語 川柳川柳

落語 入船亭扇橋

漫才 ふじゆきえ・はなこ(三遊亭小円歌の代演)

落語 八光亭春輔「権兵衛狸」(かっぽれ)

落語 橘家圓蔵

仲入り

落語 林家正雀「紙入れ」

紙切り 林家正楽(先代)

落語 古今亭志ん馬(先代)

落語 柳家小せん

漫才 あした順子・ひろし

落語 林家木久蔵「私の昭和芸能史」

夜の部

落語 前座(不明)

落語 三遊亭金八

落語 蝶花楼馬楽

民謡漫談 柳月三郎

落語 三遊亭金太(二つ目昇進)

落語 五街道雲助

落語 柳家さん助(釣りの踊り)

奇術 アサダ二世

落語 三遊亭圓弥

落語 鈴々舎馬風

俗曲 三遊亭小円歌(昭和のいる・こいるの代演)

落語 桂南喬

仲入り

落語 三遊亭小金馬

紙切り 林家小正楽

落語 桂文楽

落語 古今亭圓菊

漫才 ふじゆきえ・はなこ

落語 不明(林家こぶ平の代演)

太神楽曲芸 小仙・和楽

落語 三遊亭金馬

一日中いたため、夜の部は疲れていたのだろう。そのためかメモが少なく、演目が分からない。また、他にも代演があったかもしれない。 こぶ平師の代演はしん平師だったような気もするし、三語楼師だったような気もする・・・。

この日は11時くらいから開演し、昼の部になんと前座が2名続けて上がった。昼の部はとにかく陽気なお客さんで、どっかんどっかんウケる高座が多かった。「昔は浅草のお客さんは厳しい」と言われたようだが、全然そんな雰囲気ではない。そういうこともあってか文朝師の「平林」は、あんな単純な噺なのにもの凄く可笑しかった記憶がある。

代演の関係があり、昼夜とも上がったのがアサダ二世師とゆきえ・はなこ師。アサダ二世師は2回のネタを変えたが、ゆきえ・はなこ師は最初から最後まで全く同じだった。バルセロナ・オリンピックの平泳ぎで金メダルを取った岩崎恭子ちゃんの「今まで生きてきた中で、一番幸せです」というというセリフで笑わせていた。

夜の部仲入りまではほぼ満員状況だったが、夜トリに金馬師が上がったときには空席がちらほらという状況になっていた。金馬師はいきなり、「本日は空席以外は超満員で」というギャグで笑いを取ろうとしたが、これは客席がガラガラな日にやってこそウケるギャグだろう。さっきまで満員状態を体験している残り客にはウケなかった。多分、多くの客が帰ってから金馬師匠は楽屋入りしたのだと思う。高座は大変良かったはずだが、何の噺だったかは全く覚えていない。やはり、朝11時から夜9時までぶっ通しで聴くと、帰りはフラフラであった。それもまたたまらなく楽しいのだが・・・。

落語協会初体験は大満足の一日となった。初めて聴く演目が多かったのは、落語協会と落語芸術協会ではよくかかる演目に違いがあるからではないかと感じた。以来、落語協会の興業にも抵抗無く足を運べるようになっていった。


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