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マーラー:最初に何を聴けば良い? [クラシック音楽]

前々回、「マーラーの聴き方」について考えてみた。その時は、「マーラーはどうも苦手」という方を対象に、「どういう聴き方をすれば、マーラーが楽しめるのか」という観点から、持論をぶってみた。今回は、これから始めてマーラーを聴き始めようという方を対象に、どの曲から聴いたら良いかという問題に挑戦してみたい。

実は、このテーマ、ネット検索するとあるわあるわ・・・w

代表的な意見は「やっぱり1番(巨人)からでしょう」というもの。あるいは、2~4番の元になっている歌曲「子供の不思議な角笛がよいのではないか」という意見も頷けるものであった。ところが、意表をつく意見として、「大地の歌」とか、「人気の9番」(どこが?)とか、「8番」なんて意見もある。オイオイ・・・。

 「9番」がいいという意見は、どこがいいのかというと、「第4楽章」だというので笑った。バカいっちゃいけません。マーラー入門者で、いきなり9番の第4楽章を聴いて「イイ!」という人がいたら、その人はタダモノではないと私は思いますねw

・・・というわけで、まあ、このテーマに関しては、色々な意見があるということを承知しておいた方が良いということでしょう。 そこで、私なりに、「全くの初心者でもマーラーの魅力を楽しめるのではないか」という観点で、持論を展開したいと思います。

マーラーは歌曲も魅力なのですが、私は、やっぱり交響曲でいきたいと思います。しかし、マーラーの交響曲はどれもとても長いので、1曲全部を聴くことはオススメできません。そこで、単一楽章をマーラー初心者の方にはオススメしたいと思います。

そして、この単一楽章を大きく、①グロテスクな魅力のある曲、②癒し系で踊りたくなる曲、③抒情楽章、④その他、の4つに分けてみます。それぞれの代表的な楽章は次の通りです。

①グロテスクな魅力のある曲:1番3楽章、2番3楽章、7番3楽章、9番3楽章、10番3楽章

②癒し系で踊りたくなる曲:1番2楽章、2番2楽章、3番2楽章、7番2楽章・4楽章、9番2楽章

③抒情楽章:2番4楽章、3番4楽章・6楽章、4番3楽章、5番4楽章、6番3楽章(最近は2楽章として演奏される?)、9番1楽章・4楽章、10番1楽章

④その他:省略

このうち、初心者にオススメしないのが「③抒情楽章」です。マーラーの抒情楽章は大変に味わい深いのですが、それが分かるようになるには相当数の聴き込みが必要だと私は考えます。5番4楽章の「アダージェット」は恐らくマーラーで一番有名な人気曲ですが、上記理由にて、これも初心者にはオススメしません。

マーラーの魅力は、特に初心者の方には、そのオーケストレーションが楽しめることが大切だと思います。そして、そのためには親しみやすいメロディであることが初心者にへの親切と考えます。・・・ということで、私の一押しはコレで決まりです。

◎1番3楽章

ご存じ「フレールジャック」という明るい民謡を短調にした葬送行進曲(←なんじゃそりゃw)ですが、分かりやすくて、オーケストレーションの魅力に溢れている点で、この楽章はオススメできます。演奏時間も10分程度と短いことも初心者向きです。あと、一点、この楽章には「ジンタ」というか「軍楽隊」(「バンダ」と言うらしい)が「ズンチャッチャ」というリズムを奏でます。「フレールジャック」のメロディと「軍楽隊」の「ズンチャッチャ」のかけ合い、そして、「対位法」の面白さもきっと味わえると思います。

1番3楽章は「グロテスクな魅力ある曲」に分類しましたが、こういう楽章はマーラーの交響曲には非常に多いですね。1番は葬送行進曲ですが、他は流れるようなスケルツォであることが多いです。グロテスクなんだけれども楽しく、また、可笑しい。そういう魅力があります。

1番3楽章の個性が強烈なため、一押しとしましたが、本来であれば、初心者の方には②の「癒し系で踊りたくなる曲」をオススメするのが妥当な線だと思います。マーラーの交響曲には、行進曲風のところと舞曲風のところが非常に多く出現します(突然、行進曲風になったり、舞曲が登場したりという展開が茶飯事なので伝統的な形式を重んじる方は面食らう可能性があります)。これが、マーラーの曲が楽しいと私が感じる大きな要因であると思います。舞曲風のところはどの曲も大変親しみやすいですし、オーケストレーションの面白さも堪能できるのでオススメです。演奏時間も10分前後というのも初心者には有り難いハズ。

上記ではどの曲もオススメですネ。木管の美しさが最も堪能できるのは3番2楽章でしょうか。ちなみに、私が今一番気に入っているのは7番2楽章です。とてもよくできた曲だと思います。

 「④その他」では3番3楽章、5番3楽章が私のお気に入りなのですが、この楽章を苦手にしている人が非常に多く(対位法を多用し、主旋律の演奏楽器が次々とめまぐるしく交代していくため、主旋律を追っていけなくなるらしい)、とても残念に思ってます。なので初心者の方にはオススメできないのですが、この楽章が楽しめるようになったら、あなたは立派なマーラーファンだと思って間違いありません。もっとも、この楽章は、大変に演奏もむずかしく、ヘタな演奏では魅力が伝わらない危険がありますが・・・。


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コメント 2

NO NAME

どこの誰だか分かりませんが、マーラーでいろいろ検索していたら、ここに入ってしまいました。

1番の3楽章が初心者向け?何それ?

そもそも、いくら初心者への導入のためとはいえ、交響曲の一つの楽章だけ切り売りして、マーラーの良さが語れる訳ないだろ。
しかももう少しましな、一般的に人気のある楽章選べや。5番の4楽章とか、4番の4楽章とか。

それと、「いきなり9番の第4楽章を聴いて「イイ!」という人がいたら、その人はタダモノではない」
お前バカか。
確かに、いきなり初心者向けにオススメしないが、でもいきなりこの曲を聴いて、すぐに「いい」とは言わないにしても音楽に心得がある人ならば何かを感じるはず。もし何も感じない人は、その時点で少なくともマーラーの音楽と今後触れ合う可能性も必要もない人。

音楽が分かる感性がある人ならば、9番の4楽章を聴いて、少なくとも何かを感じるはずと思うが。
by NO NAME (2016-01-18 00:47) 

てがた

ようこそ、お越し下さいました!!

当ブログは「お笑い」ブログのつもりで細々とやってきたのですが、マーラー関連で覗いてくださる方が圧倒的に多いようですね。

記述内容に対する反対意見、拝読いたしました。至極ごもっともなご意見だと思います。

しかし、まあ、色々な意見があって良いのではないでしょうか?

>もし何も感じない人は、その時点で少なくともマーラーの音楽と今後触れ合う可能性も必要もない人。

これは貴方様のお考えなのでしょうが、私は必ずしもそうは思っていないのです。まず、この立ち位置が違っているために、本件は議論しようにも、恐らくかみ合わないのではないかと感じます。

>5番の4楽章とか、4番の4楽章とか。

4番の4楽章は私も大好きですw
それはおいておいて、5番の4楽章を聴いてもマーラーの良さが分からないという方が大勢いらっしゃるから、私もわざわざこういうテーマを掲げた訳でして・・・。

>交響曲の一つの楽章だけ切り売りして、マーラーの良さが語れる訳ないだろ。

まあ、この点では私の提案は邪道で、貴方様のような鑑賞の仕方こそ正統的といえるのかもしれません。しかし、マーラーの曲は通常の感覚からすると長すぎる。これが一つの要因となって、マーラーが難しいと感じている方が多いのではないか。ならば、こういう聴き方はどうでしょうかと提案した訳です。

とりあえず、こんなところで・・・。

by てがた (2016-01-20 23:27) 

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