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蜷川幸雄「三文オペラ」(その2) [芝居]

蜷川幸雄さんの悪口を書いたら、同じ日に文化勲章受賞というニュースが流れた。ゴメンナサイ。おめでとうございます・・・。

さて、ブレヒトの「三文オペラ」。タイトルの「三文」の意味をご存じだろうか? 原語はドイツ語だが、演劇の本場ロンドンでは確か「Three penny opera」という題名で上演されていて、3ペンスのオペラという意味になる。これを日本語訳したのが「三文オペラ」なのではないかと思う。諸説あるところとは思うが、この3ペンスという金額はとてもわずかなおカネで、乞食が路上でお恵みをもらう1回あたりの金額が3ペンス程度だったのではないかと私は思う。また、オペラはそもそも上流階級の娯楽として誕生した芸術であり、楽しむためには大変お金がかかる。そのオペラに「3ペンス」というタイトルをつけているところに、まず、大きな皮肉が込められていると思う。

この作品にはブレヒトが参考にした別の作品があると言われている。それはイングランドの作家・ジョン・ゲイという作家が書いた「ベガーズオペラ(乞食オペラ)」で、こちらの作品の登場人物と「三文オペラ」の登場人物は同じである。「三文オペラ」の舞台が19世紀終わりのロンドンの貧民街・ソーホー地区となっているのもそのためであろうと思われる。

日本でこの作品を初演したのは、恐らく、俳優座の千田是也であろうと思われる。千田氏はドイツ留学の経験がありドイツ語が堪能だったといわれ、そのため、数多くのブレヒト作品の邦訳を手掛けている。

主な登場人物を改めて紹介しておこう。

メッキ・メッサー(英語読みだとマック・ザ・ナイフとなる):主人公。ソーホー地区のボスでギャング。何人もの愛人をもち、ある日、ポリーに惚れてしまう。劇中歌は多いが、「優雅な生活のバラード」が有名。

ピーチャム:ソーホー地区を縄張りとする乞食の元締め・ピーチャム商会の社長。「乞食王」と呼ばれる。街角の乞食たちは一見すると哀れな乞食にみえるが、実はそれが商売。集まったお恵み金はピーチャム氏の元に集められ、働き分に応じて分配されている。「さあ、せっせと仕事に励め!」というのは、社員に乞食に励めという意味。歌は「まだ努力が足りない」が有名。

ポリー:メッキー・メッサーに身も心も奪われる。しかし、このポリーは同地区の乞食の元締め・ピーチャム氏の一人娘だった。「バルバラの歌」が有名。

タイガー・ブラウン:ロンドンの警視総監。刑事とギャングの間柄ながら、メッキ・メッサーとは戦友で仲が良い。メッキ・メッサーと2人で歌う「大砲の歌」が有名。

ジェニー:メッキ・メッサーの愛人で娼婦。「海賊ジェニー」を持ち歌にする。メッキ・メッサーと歌う「情夫(ヒモ)のバラード」が有名。

ルーシー:タイガー・ブラウンの娘。ポリーと恋敵になり、2人で歌う「嫉妬のバラード」が有名。

(次回以降へ続く)

 

 


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